イカスミ(イカ墨)といえばイカスミパスタを思い浮かべますが、口が真っ黒になっても食べたいぐらい美味しいですよね!
イカスミ自体には味はあまりないけど、多少磯の香りがするので苦手な人も。
イカスミを食材として使用するからには何かしらの栄養成分が含まれているとは思いますが、私たちにどんなメリットをもたらしているんでしょうか?
この記事では、イカスミ(イカ墨)の栄養成分や、便通チェックに使えること、イカスミとタコスミの違いや市販のイカスミソースなどをご紹介します。
イカスミ(イカ墨)の栄養成分は?ただ黒い液体ではない!
イカスミとは、イカが外敵から身を守る為にシュッと吐き出す墨ですが、とろみがあるまったりとした液体なので、食材に絡めて使われています。
イカスミを使う料理といえば、パスタ、パエリア、リゾットが有名ですが、沖縄ではイカスミ汁というものがあったりと意外と身近な食材になってきましたね。
そして、イカスミ(イカ墨)の栄養成分が気になるところですが、イカスミは食品成分表に載っていないので、カロリーや糖質量は不明です。
パスタの乾麺80gで作ったイカスミパスタのカロリーは372kcalであることに対して、パスタのカロリーは303kcal。
イカ墨パスタにはイカ墨やオリーブオイルやにんにくなども使っているので、イカスミ自体のカロリーは少ないようです。
では、イカスミの栄養成分で代表的なものをご紹介します。
イカスミの栄養成分:メラニン
イカスミが黒いのはメラニンという黒い色素成分が含まれているから。
そして、イカ墨は粘着性が高くてとろみがあるので、抗菌作用や整腸作用、血行促進などの効果が見込まれています。
イカスミの栄養成分:ビタミンB2、ビタミンE
ビタミンB2は細胞の再生やエネルギー代謝を促します。
ビタミンEは動脈硬化の防止、コレステロールの低下に役立ちます。
イカスミの栄養成分:タウリン
タウリンは肝機能を高め、糖尿病などの生活習慣病予防に。
イカスミの栄養成分:ムコ多糖
ムコ多糖とは、ゼラチン性の物質で関節や眼球、動脈に多く含まれていて、身体中のウイルスを撃退する働きや損傷した細胞を再生させる働きが注目されました。
また、ムコ多糖には肌をイキイキとさせる働きがあります。
このようにイカ墨には意外といろんな栄養成分があるんですね。
イカスミ汁が好まれている沖縄では、のぼせや頭痛、肩こり、産後の回復に良いとされ、出産した女性が最初に食べる料理として有名なんですよ。
◆イカ墨の入手方法!冷凍保存もできます!・・・こちらの記事もご覧ください!
イカスミ(イカ墨)を使って便通チェックができる!?
イカ墨を食べると口の中が真っ黒、おはぐろ状態・・・唇までしっかりと黒くなりますよね。
イカスミは美味しいけど外食の時は恥ずかしいので、ちょっと気を使います。
そんなイカスミを食べたあとの便はもちろん真っ黒になります。
ただし、普段の生活で便が真っ黒になったらびっくりしますよねー。
便が黒くなった場合は、胃がんとか大腸がんや胃・十二指腸潰瘍を疑いますが、イカスミを食べたことを忘れてはいけません!
また、イカ墨を食べると便が黒くなることを活かして、便通チェックができるという話・・・。
健康な人であれば、イカ墨を食べた当日か翌日には黒い便がすぐに出ますが、便秘の人は4日後にやっと黒い便が出る、と人により様々なのです。
気になる方は定期的にイカスミを食べて便通をチェックしてみるのも健康のバロメーターとなりますね。
ちなみに、イカ墨にはトロポミオシンというアレルギーを引き起こす物質が含まれているので下痢や腹痛などの症状が現れる人もいます。
イカスミとタコスミは何が違うの?
イカ墨はイカの墨ですが、イカといえばタコ、タコにも墨がありますよね。
イカスミパスタは聞いたことあるけど、タコスミパスタは・・・?
イカスミとタコスミの違いが気になりますのでご紹介します。
イカスミとタコスミの見た目の違いは?
イカスミは粘度が高くてパスタなどの料理に絡みやすいほどトロトロしています。
一方、タコスミはイカスミより粘度が低いのでシャバシャバしていて、料理に絡みにくいのです。
イカスミとタコスミの栄養成分の違いは?
イカスミにはうまみ成分と言われている「アスパラギン酸やグルタミン酸などのアミノ酸」を多く含んでいます。
〇スルメイカのイカスミ100gに含まれている
- アスパラギン酸:8.7mg
- グルタミン酸:24.4mg
〇タコスミ100gに含まれている
- アスパラギン酸:42.2mg
- グルタミン酸:74.4mg
イカスミとタコスミのうまみ成分を比較してみると、タコスミの方がうまみ成分が豊富であることがわかります!
じゃぁ、タコスミパスタはめっちゃ美味しいのでは・・・?と思いますよね。
イカスミとタコスミでは取れる量が違う!
イカとタコは似ている点が多いと思いますが、生物としては全く違っていて、墨の使い方も違うんです。
その点でイカとタコの墨の必要量が違うということなんです。
イカスミ・・・1匹あたり約13g
タコスミ・・・1匹あたり約8g
イカ墨はシュッと勢いよく墨を吐き出すために多めの墨が必要で、タコはぶわっと墨を吐くのでそれほどの量は必要ないうえに、水揚げの時にほとんどの墨を吐いてしまうそう。
単純に考えるとイカスミ1匹分と同じ量のタコスミが必要な場合、タコは2匹必要、ということになります。
さらに、タコスミはプロでも取り出すのが難しく簡単に取り出せない問題点があります。
ちなみに、タコスミパスタを作ろうと思うと80匹分のタコが必要らしいです・・・
そして、タコスミを取り出すのに80匹分の墨袋を取り出すとすると約13時間かかるとなると、タコスミパスタの値段が一人前7,000円を超えるとの試算!
タコスミパスタが出回っていない理由はここにあったんですね。
イカスミソースは市販のものが便利!
イカスミをイカから取り出すのはタコよりは簡単、とはいっても慣れるまではなかなか難しいそうです。
イカを買ったときにイカスミを取り出すことができれば、イカスミの処理をして冷凍しておくとすぐに使えて便利ですけど・・。
イカスミは量が結構必要になるので、市販のイカスミソースとミックスするとコクやボリュームがアップするのでおすすめです。
思い立った時にすぐに使えるイカスミソースは常備しておくと便利ですね。
イカスミ(イカ墨)は黒いけど美味しくて栄養豊富! -まとめ-
イカスミ(イカ墨)は美味しい食材として有名になってきました。
イカスミを食べると口の中も便も真っ黒になるインパクトの強い食材ですが、栄養成分は他の食材にはみられないものがあり、ただの黒い墨ではなかったんですね!
イカスミの黒さを活かして便通チェックをしている人もいて、健康のバロメーターとして使えます。
イカスミといえばタコスミも使えるのでは?という素朴な疑問には、タコスミはうまみ成分がイカスミより豊富でおいしい可能性が高いことがわかりました。
一方、タコスミはイカスミよりも使い勝手が良くなく、コストが高くなるのでタコスミパスタは存在しないのですね。
ちなみに、イカスミは生で食べられないので、しっかりと火を通すことをお忘れなく。
コメント